2025/07/17 19:29
本日、ニュースサイトで「黄色ブドウ球菌による食中毒」の報告がありました。
この菌が食品を汚染し、毒素が産生されたケースで、発症は約1~6時間の潜伏を経て、強い吐き気や嘔吐が特徴です。
🔬 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)とは?
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ヒトや動物の皮膚、喉、鼻などに常在する菌で、**保菌率は鼻腔で数10~40%、手指でも数%~20%**にのぼります(株式会社BMLフード・サイエンス)。
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毒素(エンテロトキシン)を食品内で産生し、それを摂取することで食中毒を引き起こします。
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潜伏期:1~5時間(平均3時間)
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主症状:激しい吐き気、嘔吐、腹痛、下痢(株式会社BMLフード・サイエンス)。
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🧬 発症メカニズムと毒性の特徴
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食品の加熱後に人の手などから菌が付着。
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温かい状態または室温で菌が増殖し、毒素を産生。
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毒素は十分に加熱された後でも不活化されにくく、再加熱では防げません。
🧾 代表的な事例
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おにぎり、サンドイッチ、玉子焼きなど、加熱済み食品が常温で長時間放置され汚染される例。
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イベント会場や高齢者施設、仕出し弁当など複数の人が摂取する食品で集団発生する傾向があります(prosaraya)。
✅ 食中毒を防ぐために
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素手で食品に触らない
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調理後の取り扱いは手袋またはトングを使用する。
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速やかに冷却し、低温で保存
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菌の最適増殖温度は20~50℃。冷蔵(5℃以下)は絶対条件です(prosaraya)。
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調理前後、手袋を外した後は必ず洗浄・消毒を。
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HACCP衛生管理の導入
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食品事業者は、調理工程にHACCPに基づく衛生管理を義務付けられています(prosaraya)。
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📌 調理者・販売者の皆様へメッセージ
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調理者の指先、手の傷・火傷などから菌が入るリスクは高いです。
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イベントや仕出し弁当など、加熱後の食品を扱う際の温度管理と衛生管理は最も重要です。
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再加熱に頼らず、つけない・増やさないを基本に行動しましょう。
✍️ まとめ
黄色ブドウ球菌による食中毒は、ごく身近な食品から発生しやすく、一度毒素が産生されると加熱では防げないのが特徴です。
しかし、基本的な衛生管理を徹底すれば防ぐことができます。
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調理器具の清潔さ
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手袋や消毒
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素早い冷却と低温保管
これらを習慣化し、安心・安全な食環境を守りましょう。